ゆうちょ・かんぽの限度額に関する郵政民営化委員会報告書
25日、郵政民営化委員会から、ゆうちょの預入限度額の引き上げ等を盛り込んだ報告書(所見)が出されました。「ポイント」は下記のとおり。
ゆうちょの限度額については、私どもの思いとは大きく異なりますが、ゆうちょ25年、かんぽ30年の強固な扉が開かれたことは、大きな意義があります。
限度額の金額については十分とは思っていませんが、今後1年~2年を目処に再引き上げを検討する等の前向きの内容であり、かんぽの限度額については自民党の提言どおりの内容となっています。
皆様のご支援に感謝申し上げますとともに、ゆうちょ限度額の更なる拡大等の課題に、今後とも政治生命を賭けて強力に取り組んでまいります。
※ 報告書についての詳細は「柘植芳文 国政活動報告」(来年1月発行)に掲載。
【今回の骨子等】
・ゆうちょの限度額を1300万円に引き上げ
・他の金融機関からの資金シフトは懸念の域を出ず、超低金利下では説得力感じられず。
・資金シフトが生じないことを確認し、1年~2年後を目処に限度額の再引き上げ検討。
・かんぽの加入限度額を2000万円に引き上げ
・「暗黙の政府保証」は明らかに誤解に基づくもので、払拭されねばならない。
・来年4月にも実施
12/24に山口俊一 郵活連幹事長と共に、谷垣貞一 自民党幹事長へ郵活連決議文と郵活連議員各位からの署名をもって申し入れした模様
以下に「ポイント」を添付
ポ イ ン ト
1 株式上場と調査審議の意義
株式上場で
郵政民営化は新たな局面。
2 今後の郵政民営化の基本的考え方
(1) 行政当局は、各社経営努力と市場チェック機能を信頼し、
直接関与は最小限に。
(2) 業務規制については、
郵政民営化の進捗に応じて段階的に緩和。
3 日本郵政及び日本郵便の在り方
(1) 郵便・流通部門は効率的な経営体質の構築と国際展開が重要課題。
(2) 窓口分野は、地域への貢献と効率化の両面の取組を期待。
4 金融二社の在り方
(1)
新規業務
・中期経営計画の具体化等に資する業務の規制緩和を優先。
(例:不動産投資信託、通貨先物、地域活性化ファンドへの出資、再保険)
・地域金融機関との連携も。
(2)
ゆうちょ銀行の限度額
・年金、給与等の振込の都度、限度額を超過するなどの預金者の不便を早急に改善。
・まずは、
現行限度額を1,000万円から1,300万円に、25年ぶりに引上げ。
・
問題がないと確認できれば、株式処分のタイミングに捉われず、段階的に緩和。
・その際は、通常貯金を限度額対象から除外するなども検討に値。
(3)
かんぽ生命の限度額
・
現行の上乗せ額300万円を1,000万円に、30年ぶりに引上げ。
・
将来的には、基本契約の限度額や加入年齢の引上げなど更なる緩和を検討。
5 今後の展開に向けて
各社の経営努力の継続が企業価値を高め、郵政民営化を成功に導くものと確信。
12月22日(火) 衆議院第二議員会館にて緊急の郵便局の新たな利活用を推進する議員連盟役員会が開催されました。
議題は、近々に郵政民営化委員会より表明される「ゆうちょ・かんぽの限度額引き上げ」の詳細に対して、下記の議連要請を決議し、政府等に対して申し入れすることが決まりました。
議連終了後に開催されました自民党総務会において議連役員より党三役に対して決議内容を申し入れなされました。
以下に、議員連盟決議を掲載します。
郵活連 役員各位
山本利郎 全特副会長より現場要請を訴られました
郵便局の新たな利活用を推進する議員連盟決議
平成27年12月22日
本年6月11日に党議員連盟としてゆうちょ・かんぽの限度額引き上げ等3項目について決議し、自由民主党及び政府に対して申し入れを行ってきた。これを一つの契機として同6月26日に郵政事業に関する特命委員会が「日本郵政グループ3社の株式上場における郵政事業のあり方に関する提言」(以下「提言」という。)を取りまとめ、自由民主党として正式に政府に対して要請を行ってきた。
日本郵政グループ3社の株式上場はすでに11月4日に行われ、まさに民営化への大きな転換を迎えたところである。日本郵政株式会社の株式売却収入は東日本大震災の復興財源に充てられることが法律で決められ、その社会的使命を果たしていくためにも、日本郵政グループが自由で自立した経営努力によって安定的な収益確保が可能な態勢を確立していかなければならない。
しかしながら現状を鑑みると日本郵政グループの金融2社には預入限度額や新規業務の認可等においては厳しい上乗せ規制が課せられており、経営の自由度は大きく制限されている。
政府においては、今後の郵政民営化の推進の在り方について議論をしているところであるが、①自由民主党の提言では9月末までに限度額を1千万円引き上げるとされていたにも関わらず何の議論もせず棚上げにし、②近々に表明されると聞く所見については自由民主党の提言を全く無視した内容になるのではないかとの疑念が生じているなど、政府の怠慢、不作為であるといっても過言ではない。
以上のことから、当議員連盟の総意として各議員の署名とともに自由民主党が党議決定をした「提言」の即時履行を強く要請するものである。
12月22日(火) 自民党本部にて行われました、党大会運営委員会に出席しました。
平成28年度 総務省主要税制改正要望の結果が出されました。
郵政事業に関連あるものについて以下に抜粋して掲載します。
1.新設要望
◎郵政事業に係る消費税の特例の創設[新設:(国)消費税、(地)地方消費税]
【概要】金融ユニバーサルサービスの安定的な確保を図るため、関連銀行及び関連保険会社が日本郵便株式会社へ窓口業務を委託する際に支払う手数料に係る消費税について仕入額控除の特例措置を創設。
⇒【国税・地方税】(税制改正大綱に明記)
「日本郵便株式会社等に係る税制上の措置については、郵政事業のユニバーサルサービスの安定的確保のために必要な措置の実現に向けた検討とともに、引き続き所要の検討を行う。」
2.延長要望等
◎日本郵便株式会社が所有する一定の固定資産に対して課する固定資産税及び都市計画税に係る特例措置[延長:(地)固定資産税・都市計画税]
【概要】日本郵便株式会社が所有する一定の固定資産に対して課する固定資産税及び都市計画税の課税標準を5分の3にする軽減措置の延長。
⇒【地方税】課税標準を5分の4とした上で、その適用期間の2年間延長
3.最終決着が待たれる『ゆうちょ・かんぽの限度額見直し』についてですが、年内に一応の結論が出るのではないかと伺っています。
詳細情報が入り次第、御報告させていただきます。